【理学療法士が解説!子どもの靴選び】本当に足に合った靴を探すには6つのポイントを抑えよう!

子育て
この記事は約14分で読めます。
この記事を書いた人
パパ & ママ

アラフォー夫婦。パパは整形外科勤務の理学療法士。得意分野は整形外科・小児リハビリ・義肢装具。ママは子育て真っ最中の専業主婦。メディカルアロマリハビリテーションセラピスト。【理学療法×育児】のメゾットでフィジカルを伸ばす子育てを実践中。

パパ & ママをフォローする

子どもの靴選びで悩んだことはありませんか?

お店に行くと、沢山の種類が置いてあって目移りしてしまいます。

形も様々でアンパンマンなどのキャラクターがついていて子どもが喜びそうなものだったり、

靴底に笛が入っていて、歩くたびに「ピッ、ピッ」と音が鳴るもの。

はては、靴にライトが仕込んであって夜のイカ漁船張りに光り輝いているものなど。

実は、子どもの足に合った靴を選ばないと

転びやすかったり、膝や足首、爪トラブルの原因になったりします。

子どもは自分で靴を選べませんので、パパ・ママがしっかりと良い靴を見極めてあげることが大切です。

パパ
パパ

靴に関しては理学療法士+インソールマイスターであるパパの得意分野です!

日本の靴に対する知識教育は遅れている!

実は、日本の靴に対する考え方や教育は後進国レベル

靴を作るメーカー側も、それを買う消費者側も靴に対する配慮が乏しいのが現状です。

モブママ
モブママ

すぐに大きくなっちゃうから大きめの靴を買ってある!

モブパパ
モブパパ

多少小さくても履かせちゃってます!

こんな意見もちらほら聞かれます(-_-;)

実は、あまり意識されないことですが靴選びは

とっっっっっても!

パパ
パパ

大事なことです!

足に合わない靴は病気の原因

大きすぎる靴や小さすぎる靴を使うことで、子どもの足は様々なトラブルが起こります。

代表的な病気では、外反扁平足・凹足・外反母趾などのリスクが高まります。

また運動能力を阻害することもありますので、正常な発達を邪魔する要因にもなります。

そんなトラブルを抱える前に、ちゃんと赤ちゃんの足に合った靴を選択できるようなパパ・ママになりましょう!

子どもの年齢(発達段階)にあわせた靴の役割

子どもの足は4つの成長段階を経て大人の足になります。

1~1.5歳の靴(ファーストシューズ)

子どもの靴サイズは表記されたサイズだけでは選べません。

この頃の子どもは、足だけでなく体もどんどん大きくなっていきます。

歩くのもどんどん早くなってきますし、飛んだり跳ねたりとできることが凄いスピードで発達していきます。

大体の赤ちゃんは1歳頃~1歳半になる頃には、自分で歩くようになります。

でも、この頃の赤ちゃんの足をよく観察すると「ぐにゃぐにゃ」です。

つまり、まだ足の機能は未成熟な状態なんです。

赤ちゃんがつかまり立ちや伝い歩きをし始めた頃にパパ・ママが考えるのは、

モブママ
モブママ

ファーストシューズ選び!

最初の靴選び問題の第一歩です。

ファーストシューズの役割

赤ちゃんが最初に履く靴(ファーストシューズ)の役割は、

「靴をはくことになれること」です。

必ずしも歩くために必要な機能は必要ありません。

実は、赤ちゃんの肌はとっても敏感。

足裏から感じる感覚で快・不快感を敏感に感じ取ります。

ファーストシューズは、いままで裸足(もしくは靴下)で立っていた赤ちゃんに、靴を履いた感覚に慣れさせるのに重要な役割を果たします。

靴選びのポイント(ファーストシューズ)

選ぶときは、

  • 小さ過ぎないこと
  • 重すぎない
  • 硬すぎない

これらのポイントさえ押さえておけば大丈夫です。

また、この時期の赤ちゃんの足は、成長する過程で一番大きくなります。

2~3ヶ月に1回は赤ちゃんの足のサイズを測って、靴が小さくなってないかチェックしておきましょう。

2~3歳の靴

まだ体を上手く使えないので、歩き方もペタペタ・ドタドタ歩きます。

重心も安定せず、前後左右に大きく動揺する歩き方をします。

この頃の赤ちゃんの足裏はペタッとしていて(小児扁平足)、足指も足首周りの筋肉も未発達です。

まだまだ発達の初期段階ですが、体力も行動範囲も格段に向上する時期ですので、たくさん歩くようになります。

靴の役割

バランス機能が未発達で足を地面に押しつけるように歩くため、未発達な足周りを守る機能が求められます。

靴選びのポイント

足首周りを守る固定性、長距離歩行に耐えうる耐久性が必要です。

靴を選ぶポイントは、

  • しっかり踏ん張れる靴底(フラットな靴底)
  • 足首周りをしっかり固定できるもの
  • カカト部分の高いホールド力のあるもの

これらを選定のポイントにします。

3歳~7歳の靴

3歳を過ぎた辺りから、お椀を伏せたような形(アーチ)に変形してきます。

これは、足の指の関節や足裏の筋肉がついてきてアーチ機能が発達してくるためです。

アーチ機能の発達と、足指にも力が入るようになってきて、徐々にバランス感覚も向上してきます。

歩く歩いたり走ったり、だんだんとスピードも速くなってきます。

でも、筋肉の発達は進んでも足の骨はまだまだ未完成で不安定な時期であることは変わりません。

引き続き慎重な靴選びが求められます。

靴の役割(3歳~7歳)

この頃の靴は、ある程度成長に合わせた機能が求められます。

3歳~7歳の発達時期の足は非常に不安定です。

未熟な足をしっかりと支え、動き回れる靴が好ましいです。

また、自分で着脱できるような靴が良いでしょう。

靴選びのポイント

例えば、足裏のアーチを支える機能のあるインソールが入っていたり、支持力のある靴を選ぶ必要があります。

  • 足裏のアーチを支える支持性の高いもの
  • 後足部(カカト)を安定させる機能の高いもの
  • 面ファスナーなどの足の甲をきっちり固定できるもの
  • 歩行の補助してくれるもの

これらを選定のポイントにします。

7歳~の靴

この頃になると、体も大きく成長し、さらに活発に活動するようになります。

体の機能も完成に近づく時期ですし、学校の体育などスポーツをする習慣も増えてきます。

靴の役割(7歳~)

この時期に求められる靴の役割は、スポーツに耐えうる耐久性です。

適切なホールド力で足の機能を助け、激しい運動でもケガをしにくいようにします。

靴選びのポイント

体格にあったものを選びましょう。

  • 体格と運動量に即した耐久性
  • 運動能力を向上させる
  • 幼児期にはない生活の多様さに適合する

生活習慣や生活範囲が広がりますので、それらを含めて考慮する必要があります。

靴のチェックポイント

ここからは、総合的な靴のチェックポイントをご紹介します。

一見よく似た靴でも、自分の手で確かめないと分からないこともあります。

同じメーカー、同じ型番、同じサイズでも一足ずつクセがあることもありますので、必ず確認しましょう。

留め具

思いもよらない動きをする子どもが履く靴は、留め具がしっかりしていないと簡単にすっぽ抜けます。

また、靴の中で足がずれるようでは靴ずれなどのトラブルの原因となります。

固定する留め具は、ひも・ファスナー・マジックテープなど複数種類があります。

選定のポイントとしては、足の幅や甲高に併せて調整ができるものを選びましょう。

マジックテープの場合は、1本のシングルタイプのものより、2本のダブルタイプの方が子どもの足の形に合わせることが出来ますし、固定性も高くなりますのでオススメです。

つま先の形

つま先の高さは足の指が圧迫されない背の高いものを選んでください。

歩き始めの時期は、足の指を使って蹴り出しがしっかり出来るような「つま先が少し盛り上がっている形」が好ましいです。

上から見た時に先が細くなっているものより、横に広くスペースのあるものを選びましょう。

捨て寸

日本フットケア学会雑誌2018 子どもの歩容を改善させる靴より

通常、適切なサイズの靴は、足を靴のカカト部分にくっつけた状態で捨て寸をとる必要があります。

大人の場合はこれだけで良いのですが、子どもの場合はさらに成長を見越してプラスアルファ(成長寸)が必要です。

子どもの足は柔らかく、立った姿勢で体重を掛けると縦横に広がります。

そのため、一般的には10~15ミリの余裕が必要です。

踵(カカト)の形状

踵幅

実は、つま先の部分以上に大切なのはカカトの部分です。

子どものカカトはつま先に比べて成長がゆっくりですので、意外と盲点だったりします。

市販の靴の多くは、カカト部分の幅が大きく作られていることが多く、子どもの小さいカカトの骨に合った靴を探すのは容易ではありません。

カカトの幅が大きすぎると、歩いている時にずれて足首が不安定になって足首に負担が掛かってしまいます。

カカトの高さ

子ども靴の高さはくるぶしが出ているもの、足首まで隠れるものと様々な種類があります。

足の関節が未成熟な3歳くらいまでは内外側のぐらつきが大きいので、履き込みが深くてくるぶしまで覆うハイカットの靴を選ぶようにしましょう。

月形芯の大きさ

さらに、カカト部分に大きめの芯(月形芯)が入っているものはそれだけカカトのぐらつきを抑制してくれます。

月形芯を確認する場合は、靴のカカト部分を指で挟んで潰れなければOK!

靴底の硬さ・厚さ

靴を曲げた時に前1/3で折れ曲がる靴が正解

活動量が多くなって、走り回るようになってきたら靴底が適切な位置で曲がる靴を選択しましょう。

曲がる部分はおおむね前1/3(足指の付け根)の部分です。

靴底が硬すぎると、足指が上手く使えないばかりか足首への負担増にも繋がります。

「良い靴」は自分で買える!

パパ
パパ

実際にチェックする方法を紹介!

今回は大まかに

  • つま先の形、高さ
  • 留め具
  • 靴の高さ
  • カカトの固定性
  • 靴底の硬さ
  • 足首周りの素材

の6つのチェック方法についてご紹介します。

子ども靴のチェックポイント

つま先のチェック

つま先の形を見る時は、上と真横から確認します。

子どもの足指は骨が十分にできていないのでグニャグニャです。

歩く時に圧迫されない形状のものを選びましょう。

上から形を確認

左・中は指の左右のスペースが大きい。右は先が細く足指を圧迫する

上から確認することは、つま先が細くなっていないかどうかです。

赤ちゃんの足は柔らかいので、地面に着くと予想以上に大きく広がります。

つま先の形状が極力丸く太いものであれば、靴の中でも足指が大きく広がりますので圧迫は避けられます。

横から形を確認

横から見時に、指先の部分が高くなっているものを選んでください。

足の指は歩行時に足指を握ったり開いたりしています。

靴の先端の高さがあることで、指の動きがスムーズになります。

歩き始めの時期は、つま先が水平方向に向いているほうが安定性が増します。

歩行スピードが上がってきたり、走ることが出来るようになってきたらつま先が少し上を向いている靴でもOKです。

上の写真で、右のものは足の付け根~前足部が固定不足のため、つま先が前下方に向かってしまっています。

この場合は、歩いている最中につま先が引っかかって転びやすくなりますので選ばないようにしましょう。

留め具のチェック

左はベルクロ2本で固定する部分が大きい、右は靴紐の部分がゴム製で固定できる部分が少ない

留め具はパパ・ママが脱ぎ履ぎさせやすいマジックテープ式のもので問題ありません。

ただし、足をしっかり固定できるものを選ぶようにしましょう。

ベルクロが2本あるものは、それだけ固面積が大きくなるので履いた時に靴の中で足がズレにくくなりますし、子どもの足の形に合わせた固定が出来ます。

マジックテープが1本しか無い場合は、大きめのベルクロのものを選ぶようにしてください。

上手く固定がなされないと靴擦れの原因になってしまいます。

靴の高さチェック

靴の高さはハイカットを選択する

赤ちゃんの足関節はまだまだ未成熟です。

骨も出来上がっていませんので、不安定な状態です。

そのため、くるぶしくらいまでの高さのある靴(ハイカット)で足首の補助をしてあげると歩きやすくなります。

カカト部分(月形芯)の強度確認

カカトを左右から押して月形芯の確認(中・右は固定性不足)

大きい月形芯が入っていれば、左右から押しても潰れることはありません。

中・右の靴は月形芯が入っておらず、押すと簡単に潰れてしまいます。

カカトの部分の固定性が低いとカカトの骨がぐらつきやすく足首の負担になるほか、アキレス腱周囲の靴擦れの原因にもなります。

靴底の強度チェック

左に比べると中・右の靴は真ん中で折れ曲がっているのが分かる

靴底は硬すぎても柔らかすぎてもダメです。

理想は靴前1/3で曲がるのが正解です。

この部分で曲がることで、足指の動きを阻害せずスムーズな歩容をとることができます。

足首周りの生地のクッション性

生地が肉厚なものを選択しましょう!

最後に、足首周りのクッションを確認します。

綿入りで適度なクッション性があると、それだけ足首を固定することができます。

歩行時のカカトのズレを抑えることもできますので、生地が薄いモノより肉厚なものを選んであげてください。

子ども靴の選び方まとめ

  • つま先の形、高さ
  • 留め具
  • 靴の高さ
  • カカトの固定性
  • 靴底の硬さ
  • 足首周りの素材

この6つのポイントをしっかり見極めて、子どもの足に合った靴を選んであげてください。

子どもの足は未熟で一見すると形になっていますが、中の骨は未完成でグラグラです。

そんな子ども達が正しく歩くためにはパパ・ママが正しい靴を選んであげる必要があります。

正しい靴を選ぶことによって、子どもの足のトラブルから守ってあげてください。


参考文献・図書・サイト

鈴木良平:足と靴の在り方,日本義肢装具学会誌 Vol.9 No.3

中江陽一郎:小児の歩行の発達-歩行分析システムによる検討-,脳と発達33(2001)

細谷 聡:靴底の硬さが幼児の歩行に及ぼす影響,靴の医学Vol20 No.2(2006)

荒川 崇:足の発育発達

スクコム-実は間違いだらけ?子ども靴の正しいサイズの選び方って?-

NPO法人WISH「こどもの足」


この記事を書いた人
パパ & ママ

アラフォー夫婦。パパは整形外科勤務の理学療法士。得意分野は整形外科・小児リハビリ・義肢装具。ママは子育て真っ最中の専業主婦。メディカルアロマリハビリテーションセラピスト。【理学療法×育児】のメゾットでフィジカルを伸ばす子育てを実践中。

パパ & ママをフォローする
子育て
シェアする
ベビセフ