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【赤ちゃんの眠りの重要性】睡眠不足は神経・骨・筋肉の発達が悪くなる!長時間睡眠のメリットを知ろう!

健康
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赤ちゃんの眠っている時の顔はかわいいものです。

パパ
パパ

天使が羽休めしておられるっ!

と見間違うほどかわいいですよね。

そんな天使ちゃんが、朝起きたらご機嫌ナナメで手が付けられない!

…なんてことはありませんか?

ママ
ママ

ご機嫌ナナメのおチビはリトルデビル!

寝起きでご機嫌が悪いのは「寝不足のサイン」です。

実は、日本の赤ちゃんの睡眠時間は世界一短いといわれていて、

赤ちゃんの睡眠不足が問題視されています。

赤ちゃんにとって、睡眠時間は頭や体を成長させるための大切な時間です。

ぜひ、「赤ちゃんの睡眠のメカニズム」を知って、良質な睡眠をとらせてあげてください。

新生児はほとんど眠っている

眠っている間には体の中で何がおこっているのか

赤ちゃんの頃の睡眠は脳や心身の発育に大切な時間です。

人間は、深い睡眠の時に成長ホルモンが活発に分泌され、脳内の神経や骨・筋肉といった体の基本組織が作られます。

また生まれたばかりの赤ちゃんでは体内時計も十分にできていません。

体内時計を調節するホルモン(メラトニン)は乳幼児期に始まり、1歳頃まで急速に分泌量が増えて、次第に昼夜の生活リズムが作られていきます。

大人と子どもで異なる睡眠のメカニズム

レム睡眠(浅い眠り)、ノンレム睡眠(深い眠り)

睡眠サイクルの違い

赤ちゃんと大人では睡眠のサイクルが異なります。

大人は、約90分の間にレム睡眠とノンレム睡眠が1回ずつやってきて、ひと晩で、それを4~5回繰り返して目が覚めます。

しかし、赤ちゃんの場合の睡眠サイクルは40~60分、3~4歳で60~80分と大人と比べると小刻みに繰り返されます。5~10歳でやっと大人と同様の90分周期が完成します。

睡眠割合の違い

年齢別の睡眠時間と睡眠構造の変化(文献 Roffwarg ら(1966)より一部改変)

大人と子どもではレム睡眠とノンレム睡眠の割合も異なります。

赤ちゃんの睡眠時間は約50%が、レム睡眠(浅い眠り)です。

成長と共にレム睡眠の割合が少なくなってきます。6ヶ月で30%、3歳頃に約20%となり、成人の比率と同程度になります。

産まれたばかりの赤ちゃんのレム睡眠の時間は約6時間に対して大人では約2時間程に短くなっています。

成長ホルモン

成長ホルモンは「体の組織をつくるホルモン」です。

このホルモンが分泌されることによって、脳の神経伝達ネットワークの形成や骨を伸ばしたり、筋肉などを発達させます。

また、体にある物質をエネルギーとして使えるように変換する働き(代謝)もあります。

つまり、名前は成長ホルモンですが、大人になっても必要なホルモンです。

 

日本の赤ちゃんの睡眠時間は世界一短い

Mindell, J. A., Sadeh, A., Wiegand, B., How, T. H., & Goh,D. Y. (2010). Cross-cultural differences in infant andtoddler sleep. Sleep Medicine, 11, 274–280.一部改変

他にも、日本の子供の睡眠の特徴は

  • 就床時間が遅く、起床も早い(7.13h)
  • 夜間睡眠時間が短い(9.42h)
  • 昼寝の睡眠時間は最も短い(2.19h)

という結果になっています。

そのため、国際比較の中で最も総睡眠時間が短くなってしまっています。

睡眠時間が短いとどうなる?

睡眠時間が短くなることで、様々なリスクに影響します。

神経発達

神経発達の成長が遅くなります。

特に、粗大運動・微細運動・視覚受容・表出言語の4領域の発達に影響うることがわかっています。

認知機能

知能検査では、適切な睡眠時間の子供と比較して劣る傾向にあります。

集中力・情動面・適応性

集中力や情動は、子供が社会生活を送る上では必要な能力です。

しかし、睡眠時間が短いことでこれらの重要な能力も低下します。

具体的には、

  • 話を集中して聞けない
  • 聞いたことを理解できない
  • 持続力がない
  • 他人に攻撃を仕掛ける
  • 姿勢が悪い
  • ちゃんと行進できない

などの能力が低下傾向にあります。

睡眠時間が短くなる背景とは?

母親の生活習慣

赤ちゃんの睡眠時間にはパパ・ママの生活習慣が大きく影響します。

特にママの生活習慣が夜型のライフスタイルによって、就寝時間が遅くなっていることが大きな要因です。

テレビ視聴

赤ちゃんの睡眠時間とテレビ視聴も大きく関係します。

特に、赤ちゃんの寝室にテレビがある場合、20~30分も睡眠時間が短い傾向にあります。

特に、夜9時以降に親子でテレビを見る家庭では、親の生活リズムが子どもに悪い影響を与えやすくなります。

光の環境

光の環境はテレビ視聴とも繋がってきます。

夜遅くまで明るい光環境で過ごしていると、睡眠誘発作用のあるホルモン(メラトニン)の分泌が抑制されます。

つまり、テレビや部屋の照明など明るすぎる環境は「眠くなりにくい」ので、結果として睡眠時間が短くなってしまうのです。

日中の身体活動量

日中の身体活動量も睡眠時間に大きく影響する因子です。

早起きの子どもは、朝寝坊の子どもと比較して日中の活動レベルが高い傾向にあり、その傾向は夜9時で分かれます。

つまり、夜9時に寝る子どもは比較的身体活動レベルが高くなるという結果が分かっています。

我が家の睡眠問題対策

これまで、赤ちゃんの睡眠をとりまく問題についてお伝えしてきました。

ここでは、「早寝・早起き、夜中の睡眠時間の確保」をするために、我が家で行った方法をご紹介します。

ママ
ママ

おおまかに気をつけたのは4点です。

対策1 寝室にテレビは置かない

我が家は「帰宅したら、まずテレビをつける」くらい見もしないのに無意識に点けていました。

特に寝室にテレビがあると、就寝前でもついつい見てしまいがち。

テレビの強い光はメラトニンの分泌を抑えてしまい、寝付きが悪くなる原因になります。

いっそのこと、寝室からテレビを撤去して、就寝前に見れなくすることで生活環境の改善を図りましょう。

対策2 徐々に照明を暗くしていく

夕方から就床にかけて徐々に部屋の照明を暗くすることも効果的です。

睡眠誘発作用のあるメラトニンの分泌を邪魔しないようにすれば、スムーズに就寝まで誘導できます。

これはパパ・ママが前向きに心がけることが大切です。

「赤ちゃんの生活に親が合わせる」意識をもって協力していくことが大切です。

対策3 音環境に気をつける

赤ちゃんの睡眠サイクルは短く、浅い眠りが頻回に訪れます。

この時に赤ちゃんの周りで音がうるさいと目が覚めてしまいます。

私たちの周りには生活音を始めとした様々な音が赤ちゃんの安眠を妨害してしまいます。

生活音自体を無くすことは難しいですが、赤ちゃんが眠っている時は、テレビを見たり、洗濯機を回したり、食器を洗ったりなどの「生活音が大きく、後回しにしても問題ないもの」については気を回してあげて下さい。

対策4 日中の活動レベルを上げる

家の中だけで過ごすことの多い赤ちゃんはなかなか活動レベルが上がりません。

もし、自分で歩ける月齢であれば外の公園で遊ばせたり、お散歩を積極的にとって活動量を上げましょう。

一方で、まだ自分の力で移動できない月齢の赤ちゃんであればママと一緒に外気浴を行うだけでも効果はあります。

外出することによって、自然を楽しむことも大切です。

季節によって、外の景色や空気の温度、草木・花など、外部の刺激を積極的にとらせてあげてください。

赤ちゃんの睡眠の重要性まとめ

・新生児はほとんど眠っている(1日の半分が睡眠時間)

・眠っている間(ノンレム睡眠)に成長ホルモンが分泌されて体がつくられる

・日本の赤ちゃんの睡眠時間が最も短い

・睡眠時間が短いと、認知機能・情動面・問題行動・肥満リスクが上昇する

・睡眠問題対策(テレビ・光環境・音環境・日中活動レベルを上げる)

現代の子育て世代は夜遅くに帰宅するようなお仕事をされている方も少なくありません。

そんなパパ・ママの生活習慣にあわせて遅寝となっている赤ちゃんも多く存在します。

こういった就寝時間の遅延は睡眠時間が短くなりやすく、睡眠不足などの睡眠問題に繋がります。

赤ちゃんの頃の睡眠問題は、学童期のイライラや落ち込みなどの精神的な健康を損なったり、青年期の成績不振や認知機能の低下、倦怠感や肥満などの身体の健康面への影響もあります。

さらには、不登校や引きこもり、多動傾向のリスクも報告されていますので、対処できるものは早めに行っておくことが大切です。

将来の不安要素を少しでも少なくするために、これまで以上にパパ・ママが赤ちゃんの脳や心身の発達に対する睡眠の重要性を理解して、子ども達が適切な睡眠習慣を続けられるような環境作りのキッカケになれば幸いです。



参考文献・図書・サイト

らいふ,大人と違う!子どもの眠りのメカニズム

岡田清夏:乳幼児の睡眠と発達

・Mindell, J. A., Sadeh, A., Wiegand, B., How, T. H., & Goh,D. Y. (2010). Cross-cultural differences in infant andtoddler sleep. Sleep Medicine

・Roffwarg, H. P., Muzio, J. N., & Dement, W. C. (1966).Ontogenetic development of the human sleep-dreamcycle. Science

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