- 赤ちゃんの歯磨きはいつ始めたらいいの?
- 歯磨きを嫌がってしまう。無理矢理させるのもかわいそう…
赤ちゃんの月齢に合った歯磨きの仕方や使って良かった歯磨きグッズをご紹介します。
歯は、一生使う大切な体のパーツの1つです。
私たちの歯は、一般的に金額に換算すると1本80万~100万円、合計すると約1500万円~2000万円の価値があると言われています。(交通事故保険金支払い実績や歯科医院ドクターアンケートより大雑把に計算)
生涯歯を大切にする習慣とは、赤ちゃんのころの虫歯ケアから始まります。
歯磨きの習慣は1本目の歯が生え始める赤ちゃんの時から必要です。
歯磨きを嫌がってしまう赤ちゃんに対して、どういう方法で磨いてあげるのがベストなのか、歯磨きが嫌いにならない磨きかたのコツなどをご紹介します。
正しい歯磨きで、大切な赤ちゃんの歯を虫歯から守りましょう。ちなみに、歯磨きだけでなく、規則正しい生活も虫歯予防のポイントです。
楽しく虫歯予防
無理せず、遊びの延長で虫歯ケアをするのが理想的
赤ちゃんの乳歯はいずれ永久歯に生え変わりますが、だからといって虫歯ケアを怠ると口の中で虫歯の原因菌が増えてしまい、後々の永久歯にも影響します。
虫歯は、糖質をエサにする口の中の細菌が出す酸によって歯が溶けていくことによって起こります。
これは大人と同じで、
・だらだら飲ませない
・だらだら食べさせない
規則的な食生活と生活リズムを整えることが大切です。
口腔ケアに慣れていない月齢の低い時期は、離乳食のあとに湯冷ましなどを飲ませて口の中の残りカスを流してスッキリさせてあげます。
そして、口腔ケア用のガーゼや歯ブラシでやさしく声をかけたり、歌を歌ったりしながら遊びの延長で楽しく習慣づけをしていきましょう。
月齢別 歯磨きの手順
0~8ヶ月頃
まずは、ガーゼで磨いて慣れさせましょう。
6ヶ月を過ぎた辺りから最初の乳歯(下の前歯2本)が生えはじめます。
歯磨きを始めるタイミングは、乳歯が生え始めたころです。
歯が生えてきたら、歯ブラシを使った歯磨きの準備として、ガーゼ磨きを始める時期です。
実は、生えたての乳歯は離乳食の食べかすやミルクなど、虫歯の原因になる危険がいっぱいなんです!
ごはんの後に麦茶や湯冷ましを飲ませて、口の中を軽くゆすいだ状態で行います。
口の周りと歯をガーゼで優しく拭く
まずは赤ちゃんの口を拭く前に、パパ・ママは手を洗いましょう。
手の表面には皮膚常在菌を始めとしたバイ菌がいっぱいです。まだまだ抵抗力の弱い赤ちゃんにとっては、ちょっとしたことでも大ごとです。
ガーゼ磨きは、そんなちょっとした気遣いもしてあげましょう。
人差し指にガーゼを巻いて、親指と中指でガーゼが落ちないように持ちます。
ガーゼは濡らしていても、乾いていてもオーケーです。
ガーゼ磨きの手順は、
①ガーゼを赤ちゃんの口の周りに当てて慣れさせる。
②口の中にそっと指を入れて歯やその周辺のハグキに指を当てて、軽く拭き取ります。
③軽く当てるのを嫌がらないようなら、汚れを拭き取る感じでぬぐい取るように少し力を入れて。
見落としがちなポイント
上唇の裏は、ミルクのカスが溜まりやすいポイントです。
ガーゼ磨きの仕上げに、ここも優しく拭ってあげましょう。
また、あくまでもガーゼ磨きは「歯磨きに慣れさせる」ことが目的ですので、赤ちゃんの様子を見ながら短時間で無理のないペースで行いましょう。
歯磨き用ガーゼの選び方
歯磨きで使用するガーゼは清潔なものを選びましょう。(お店で新たに購入する場合は問題ないと思いますが。)
形、大きさは色々ありますが、小さめで薄手のもので問題ありません。
毎日使うものですので、まとめて複数枚あると便利です。
ガーゼの他にも、歯磨き用ウェットシートも市販されています。
こちらですと、使い捨てで衛生的に使えますので手間要らずで楽チンです。使われている成分も赤ちゃんの口にいれることを配慮した内容になっていますので、比較的安心かと思います。
8ヶ月~1歳頃
ブラシ磨きに挑戦してみよう!
8~10ヶ月頃に前歯上下2本ずつ生えてきます。
10ヶ月~1歳になる頃には上下4本が生え、上下の前歯が生え揃います。
この頃の赤ちゃんは何でも興味深々!
ベビー用の歯ブラシを持たせて、遊びながら歯ブラシに慣れさせていきましょう。
パパ・ママが歯磨きのお手本を見せて、一緒に磨く姿をみて、マネをしながら覚えてくれます。
歯ブラシの選び方
歯ブラシは、
・赤ちゃんが使う用
・パパ、ママが使う仕上げ磨き用
この2種類の歯ブラシを用意しましょう。
赤ちゃん用は、あくまで歯磨きに慣れさせるためのものであって、歯をきれいに磨くのは、大人が使う仕上げ磨き用の歯ブラシです。
歯ブラシは、赤ちゃんの月齢にあった製品を選ぶようにしましょう。
赤ちゃん用のブラシは、のど突き防止ガードがついていたり、持ち手が輪っかになって両手で持てるようなもの、キャラクター柄のものなど、使いやすさや赤ちゃんの興味の持てるものを選ぶようにしましょう。
ブラシのヘッドが小さくて、毛先が柔らかいものの方が、赤ちゃん自信も磨きやすく、歯ぐきを痛めにくいので、しっかり選んであげてください。
細かく歯ブラシを動かす
赤ちゃんを仰向けに寝かせて(上向き)パパ・ママの膝の上に赤ちゃんの頭をのせます。
パパ・ママは手を赤ちゃんのほおにのせて、人差し指で赤ちゃんの上唇を巻き上げるようにめくります。
鉛筆を持つように歯ブラシを持ったら、ブラシの先端2列くらいの毛先を使って、歯の表面をくるくると円を描くように細かく弱めの力でブラシを動かします。
歯磨きを嫌がる赤ちゃんに
磨く際のポイントは、歯1本磨くごとに、「い~ち、に~い、さ~ん、し~ぃ、ご~」と、5つ数えながら行うことで、赤ちゃんを飽きさせず、歯も1本1本しっかりと磨けます。
歯磨き自体を嫌がる子は、鏡を見せながら磨くのも効果的です。
また、最近では、楽しく歯磨きができるアプリも出ていますので、上手にスマホも活用しながら行ってみてください。
それでもダメなら、歯磨きジェルを使ってみましょう。
歯磨きジェルは、6ヶ月頃から使えるフルーツ味のものもありますので、嫌がる子にはひとつの方法です。
嫌がる歯磨きを好きになってもらうには、子どもが楽しめる状況をパパ・ママが粘り強く作ってあげることが大切です。
逃げるのを、無理矢理押さえつけて歯磨きさせると、かえって逆効果だったりしますので、注意が必要です。
「歯磨きは我が子との知恵比べ…」というわけではありませんが、何事も根気よく、粘り強く実践していきましょう。
1~2歳頃
仕上げ磨きもしっかり行います
1~1歳半になると、最初の奥歯が生え始めます。
1歳半~2歳頃になると、乳犬歯が生えてきます。
歯磨きを習慣づけるには、赤ちゃんの「自分で磨きたい」という気持ちを大事にすることです。
ただし、仕上げ磨きはパパ・ママが行ってください。
1歳半を過ぎたらぶくぶくの練習もしてみましょう。
どうしても最初はうまく出来ないものです。シリコン製の前掛けや、ガーグルでいつでも口の中の水を受け止める用意をしておいたり、お風呂なんかで練習しておくとスムーズです。
何よりもパパ・ママの根気が1番大事!
歯の裏も磨く
赤ちゃん用歯ブラシを持たせ、まずは自分で磨かせてみましょう。
次に赤ちゃんを膝の上に寝かせ、汚れがたまりやすい歯のミゾ、歯と歯のスキマ、歯の裏側などを丁寧に磨いていきます。
磨き残しがないように、「右上の奥歯から」と先に磨く順番を決めておくのも効果的です。
歯にブラシをきちんと当てて、ブラシの毛先が広がらない程度の力加減で小刻みに動かし、1本の歯につき、約10数えて磨いていきましょう。
仕上げ磨きはいつまで続けるの?
最初の歯が生え始めてから続けている仕上げ磨きですが、いつまで続けることが良いのか疑問ですよね。
パパ・ママの仕上げ磨きは、子どもが1人で上手に歯磨きできるようになるまで続けます。
そもそも、赤ちゃん用の歯磨きは、歯ブラシに慣れさせることや、歯磨きの習慣をつけさせるためにするものです。
歯を掃除するのは、パパ・ママの仕上げ磨きです。
だから、子ども自身が自分でできるようになるまでは、管理してあげてください。
仕上げ磨きは何歳までしなければいけないということはありませんが、しっかり奥歯が生え揃うまでに虫歯になることが多いため、6~7歳くらいまでは手をかけてあげた方が良いです。
もし、心配なようなら専門の医療機関(小児歯科)にかかってみるのも1つの方法です。
正しい歯磨きの仕方や、定期検診を受けて早めから慣れさせておくと、後々虫歯になった時の受診の際にも抵抗なく受け入れてくれるようになります。
月齢別 オススメの虫歯予防グッズ
0~8ヶ月
外出先での歯磨きに便利な使い捨てタイプです。もちろんお家で使っても大丈夫!衛生面を気にされるパパ・ママにオススメです。
ガーゼは多い方が何かと便利です。柄つきのものも良いですが、コスパ重視なら大容量で無地がオススメ。安心の無蛍光・日本製ガーゼ
8ヶ月~1歳頃
ブラシのヘッドが短いので、のど突きを防止することができます。両手もちタイプで赤ちゃんも自分で磨きやすいデザインです。アニマル柄でカラフルなので、赤ちゃんの興味を引いて使ってくれやすいのが特徴です。
こちらは6ヶ月から使えます。ただ、歯磨きを強く嫌がるのがこの時期に多いです。どうせ使うなら、無添加のものを使いたいですよね。
1歳~2歳頃
歯ブラシを強く噛んでしまう子の場合は、すぐにダメになってしまいますので買い置きしておくと安心です。
さいごに
赤ちゃんの頃の歯磨きは、乳歯のケアのみならず、成長した後に生えてくる永久歯にも影響します。
まだ自分では上手にみがくことのできない赤ちゃんの頃から、パパ・ママが手をかけて愛情を注いであげて注意深く見守ることが、虫歯予防には大切です。
小さいうちは、なかなか言うことを聞かずに嫌がることも多いと思いますが、根気よく続けることが将来の我が子の歯を守ることにつながります。
ぜひ、正しい歯磨き方法を知って頂いて日々の生活に取り入れて頂けたら幸いです。