優待投資が大好きな王冠すずめです!
今回は豪華な株主優待で66,000人も新規個人投資家を集めた後、1年待たずに優待改悪で奈落に突き落としにかかった【ひろぎんホールディングス<7337>】についてご紹介します。
2022年1月28日に同社より「株主優待制度の一部変更に関するお知らせ」がIR情報として公表されました。
変更の目的
当社は、株主の皆さまの日頃からのご支援に感謝するとともに、当社株式への投資魅力を高め、より多くの皆さまに当社株式を保有していただくことを目的として、株主優待制度を実施しております。今般、配当金と株主優待とのバランスの観点から、総合的に検討を重ねた結果、現行の株主優待制度を一部変更させていただくことといたしました。株主・投資家の皆さまにおかれましては、何卒ご理解いただき、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。
株主優待制度の一部変更に関するお知らせより引用
優待内容の変更点
今回の優待改悪の内容をご紹介します。
ちなみに、比較用として前回(2021.3.26発表)の優待発表IR「株主優待制度に関するお知らせについて」はこちら。
ー変更前ー
ー変更後ー
株主優待が目的の個人投資家の多くは100株2,500円相当の商品を目的投資されていた方ばかりだと思います。
変更前 2,500円分 ⇨ 変更後 500円分
なんと1/5まで縮小されてしまいました。
Twitterでも話題に
「月曜から夜更かし」でお馴染みの優待投資家の桐谷さんも。
ひろぎんが優待改悪を発表して、夜間取引で株価が急落しました。1000株優待はそのままですが100株優待が2500円の品から500円に改悪(美術館の券2枚はそのまま)。優待拡充で株主が17000人から83000人に急増して優待の維持が難しくなったのでしょう。私もいい優待のトップにあげていました。すみません
— 桐谷広人・桐谷さん【公式】 (@yuutaihiroto) January 28, 2022
他にも株式投資ブロガーやYouTuberも口々にコメントされています。
それほどのインパクトがあったということでしょうか。
ひろぎん、やっぱり改悪するのね。。
株主優待制度の一部変更に関するお知らせ https://t.co/Wz50GUi6TP
— ジン@増配株と優待投資💹 (@jin_walletplus1) January 28, 2022
〜ひろぎん株主優待の大改悪に迫る〜
✅株主数の増加が原因か
2021年3月時点株主数 68,302名
2021年9月時点株主数 86,604名
半年で実に18,572人増加
20%以上も増えていることを考えると、
あの魅力的なカタログギフト株主優待は重かったんだろうなぁ😭#ひろぎん#株主優待#改悪— くっつー@株主優待YouTuber (@kuttsu_kabu) January 28, 2022
もともと改悪リスクは噂されていた
今回1年経たずに優待の変更(実際は改悪)がなされましたが、実は「やっぱり」との意見が多かったんです。
主な理由としては、
- 1,000円未満の低位株なのに100株優待が豪華過ぎる。
- 個人投資家が増加し過ぎた。(+18,000人)
10万円以下で買える銘柄は得てして個人投資家が集まりやすい傾向にあります。
多数集まった個人投資家に対して豪華な優待を配れば、それなりに経費も掛ってきます。
単純計算にはなりますが、2,500円(100株優待)×68,000人(株主総数)=170,000,000円
ちなみに、クロス取引勢も数万人規模(テキトー)も含めると、2~3億くらいの負担額になるかもしれません。
地銀に数億単位の追加出費は重かったみたいです。
特に直近では同社の優待の認知度も相まって可株主数もぐんぐん伸びていましたので、優待の負担が重すぎたというところでしょうか。
現時点での同社の株価は705円(2022.1.28日)で利回りを計算すると以下の図になります。
株価 | 配当(予) | 優待(100株) |
705 | 24円 | 2,500円相当 |
配当利回り | 優待利回り | 総合利回り |
3.40% | 3.5% | 6.9% |
700円前後で総合利回りが6.9%はかなり魅力的でした。
ただし、これから優待分が2,500円分⇨500円分になることを考えると約4.1%程度となることから、これまで魅力的な投資先から一般的な優待投資銘柄としての扱いになることは間違いなさそうです。
(一時的に株価が大きく動くことも考えられますので、これから買い向かう方にとっては逆にチャンスになるかもしれませんね。)
ー 追記(2022.1.30)ー
株価はどうなったか
IRを受けてその後の株価がどうなったのかについて見ていきます。
優待変更が出されたのが取引時間終了後です。当日15:00時点の株価が705円だったのに対し、その後のPTS(夜間取引)では▲66.9円(▲9.49%)も暴落しています。それだけ優待たけに魅力があったと言えそうです。
現在のPTS価格 638円、配当 24円、優待 500円で総合利回りを計算すると…
約4.54%!!
10%も値下がりしてこれくらいの利回りなら、正直他の銘柄でも珍しくありません。
これなら大手メガバンに入れたほうがマシかも。
ただ、今後は(もしかしたら)SBIと新生銀行の様に地方銀行のネットワークを狙っての買収劇(ITmediaビジネスonlineより)のように値上がりイベントが起きることを狙うのであればワンチャンあるかもしれませんねw