四季報の巻末には優待内容の一覧が記載されています。その中に、新規掲載された株主優待の一覧の項目があります。
優待投資をしている上で、優待新設された銘柄は必ずチェックしておきたい内容です。
そこで今回は2022年1集の四季報に新規掲載された銘柄の優待内容について調べてみました。
めぼしい銘柄については簡単に買い目線で検討してみました。
優待新設銘柄一覧
基本的に100株保有時での利回りを表示してあります。
企業名 <コード> | 市場 | 株価 | 配当 利回 | 優待 利回 | 総合 利回 | 権利月 | 優待内容 | Yahoo! ファイナンス |
ジェイフロンティア <2934> | マザ | 1,757 | 0 | – | – | 11末 | ①~⑤を選択 ①サプリ、②スムージー、 ④美白クリーム、⑤自社優待券 | 最新情報 |
日本グランデ <2976> | 札幌ア | 810 | 1.23% | 1.23% | 2.46% | 3末 | クオカード 1,000円 (長期あり) | 最新情報 |
ミライノベート <3528> | 東証2 | 201 | 1.49% | – | 1.49% | 3末 | 「大家.com」での投資額1.0%バック | 最新情報 |
エルテス <3967> | マザ | 935 | 0 | – | – | 2末 | 500株以上でプレミアム優待クラブ3,000P~ | 最新情報 |
リベルタ <4935> | JQS | 664 | 3.24% | – | 3.24% | 12末 | 300株以上で自社サイト3,500円分+購入代金10%off | 最新情報 |
ドラフト <5070> | マザ | 582 | 0.77% | 1.71% | 2.48% | 12末 | クオカード1,000円分 | 最新情報 |
丸山製作所 <6316> | 東証1 | 1,526 | 2.82% | 0.65~3.2% | 3.47~6.02% | 9末 | 100株1年以上1,000円 最大7年長期で5,000円 | 最新情報 |
チノー <6850> | 東証1 | 1,635 | 2.75% | – | 2.75% | 3末 | 300株以上でプレミアム優待クラブ4,000P~ | 最新情報 |
コーユーレンティア <7081> | JQS | 1,390 | 2.88% | – | 2.88% | 12末 | 300株以上でプレミアム優待クラブ3,000P~ 1年長期保有で+10% | 最新情報 |
一家ホールディングス <7127> | 東証1 | 513 | – | 9.7% | 9.7% | 3・9末 | お食事券:2,500円分 | 最新情報 |
フルサトマルカHD <7128> | 東証1 | 2,337 | – | 0.42% | 0.42% | 12末 | 100株グルメセット1,000円分 500株グルメギフト券3,500円分 | 最新情報 |
ゆうちょ銀行 <7182> | 東証1 | 1,124 | 4.18% | – | 4.18% | 3末 | 500株以上:3,000円相当 グルメカタログ | 最新情報 |
おきなわFG <7350> | 東証1 | 2,294 | – | – | – | 3末 | ①~③の選択制 ①店頭金利+0.1% ②投資信託1万円バック(100万以上) ③所定商品1万円バック(100万以上) | 最新情報 |
Bエンジニア <7352> | マザ | 894 | 0 | – | – | 8末 | ①参画お祝い金20,000円 (条件あり) ②メンタリングチケット | 最新情報 |
十六フィナンシャル <7380> | 東証1 | 2,242 | – | 0.01% | 0.01% | 3.9末 | 100株:ミネラルウォーター500ml×24本 500株:地元の名産品など3,000円相当 | 最新情報 |
アミファ <7800> | JQS | 627 | 3.03% | 1.59% | 4.62% | 9末 | 100株:クオカード1,000円分 1,000株:クオカード2,000円分 | 最新情報 |
静岡ガス <9543> | 東証1 | 1,012 | 1.78% | – | 1.78% | 12末 | 自社ポイント 300株~:1,000円相当~ | 最新情報 |
優待投資基準について
優待投資をする際に、「優待が良いから」となんでも買うわけにはいきません。
(潤沢な資金があるわけではありませんので…)
私が優待投資をする上で始めに基準としているのが総合利回り4.0%以上かどうかです。
総合利回り4.0%以下は除外します。
今回は総合利回り4.0%以上の銘柄をピックアップして、そこからざっくりと基準2,3に適合できるかどうかをご紹介します。
今回は基準4.0%に引っかかったものは「丸山製作所<6316>」、「一家HLD<7127>」、「ゆうちょ銀行<7182>」、「アミファ<7800>」の4銘柄のみです。
丸山製作所<6316>
基本情報
市場 | 権利月 | 株価 | 総合利回り |
東証1部 | 9月末 | 1,526円 | 3.47~6.02% |
PER | PBR | 配当利回り | 優待利回り |
6.87 | 0.40 | 2.82% | 0.65~3.2% |
優待情報
100株以上 | 優待内容:クオカード 継続保有1年以上:1,000円分 継続保有3年以上:2,000円分 継続保有5年以上:3,000円分 継続保有7年以上:5,000円分 |
株主優待新設のお知らせ:PDF
丸山製作所は今回の新規掲載された優待の大本命の「ネタ枠」です。
同社は防除機の大手で農業用機械7割、工業用機械その他となっています。
長期継続保有で優待のクオカードの金額が1,000円分から5,000円分に成長します。(なんと5倍!)
ただし、MAXまで成長するには長期で7年以上!実質8年も保有し続けなければなりません。
企業が超長期保有推奨ながら、MAXでも6%台は機会損失のリスクが高そう
一家ホールディング
基本情報
市場 | 権利月 | 株価 | 総合利回り |
東証1部 | 3月、9月末 | 513円 | 9.7% |
PER | PBR | 配当利回り | 優待利回り |
– | – | 0円 | 9.7% |
優待情報
100株以上 | 2,500円相当 |
200株以上 | 5,000円相当 |
400株以上 | 10,000円相当 |
同社の優待は「屋台屋 博多劇場」「こだわりもん一家」「TANGO」「大衆ジンギスカン酒場ラムちゃん」「にのや」「韓国屋台ハンサム」全店でご飲食代金として利用できます。
株主優待新設のお知らせ:PDF
今回の総合利回り大本命が一家ホールディングです。
配当は無いものの、優待がバツグンに高いので優待銘柄としてはかなり魅力的ではあります。
優待は100株保有すると3月と9月に2,500円分の自社お食事券が頂けます。200株でも純粋に2倍優待となるので、買い増し検討も容易なところも魅力的です。
株価に関しては、11月末株価を大きく落としており、そこから長期のヨコヨコが続いていて割安感が強まっています。
今後はオミクロン株の流行も予測されているところから、まだまだ株価は軟調が予想されます。
ちなみに、超絶利回りの優待券が全てと言っても過言では無い銘柄ですので、優待自体が使えなかったら意味がありません。
同社の店舗は首都圏中心の飲食店ですので、近場に店舗があることを確認しておきましょう。
博多劇場ファンなら持ってもいいかも。
仮に優待が使いにくい方の場合、株価も5万円程度と安いので、フリマアプリでの転売価格を確認した後である程度高値で売買できそうなら買い検討でも良さそうです。
どちらにせよ、すぐ飛びつく必要はなさそうな銘柄です。
ゆうちょ銀行
基本情報
市場 | 権利月 | 株価 | 総合利回り |
東証1部 | 3月末 | 1,124円 | 4.18% |
PER | PBR | 配当利回り | 優待利回り |
12.10 | 0.37 | 4.18% | – |
優待情報
500株以上 | 自行オリジナルカタログ オリジナルカタログには、郵便局の「ふるさと小包」での取扱商品をはじめ、 食品、雑貨、社会貢献活動団体への寄付、オリジナルフレーム切手等を掲載予定。 |
株主優待新設のお知らせ:PDF
ゆうちょ銀行は昔からのお馴染み銘柄ですね。
優待は500株からと投資金額が50万円超になります。そのため、ほぼ優待はあって無い様なものです。
ファンダメンタルズの面から見ても、投資するなら三井住友や東京三菱UFJなどの大手メガバンクの方が良いですし、利回りもそっちの方が高いです。今後も株の売り出しも予想されますので需給の悪化での下落リスクも少なくありません。
そのため、利回り4%超えだとしても、現時点でこの銘柄に買い検討する理由はありません。
アミファ
基本情報
市場 | 権利月 | 株価 | 総合利回り |
JQS | 9月末 | 627円 | 4.62% |
PER | PBR | 配当利回り | 優待利回り |
13.43 | 0.89 | 3.03% | 1.59% |
優待情報
100株以上 | 500円×2種デザイン 1,000円分 |
1,000株以上 | 500円×2種類×2セット 2,000円分 |
株主優待新設のお知らせ:PDF
アミファ<7800>は紙・プラ製品の雑貨を企画・卸をする企業です。単独事業でワンプライス商品が93と100均一大手向けの売上がほとんどを占めています。
売上高の直近5年は横ばい、もしくは若干の減少傾向で、4年間配当金も19円と横ばいです。現在の配当性向は35%とまっていて、比率はジリジリ上昇傾向です。
現在の株価は割安圏になっていますが、直近4ヶ月は右肩下がり、年末に底打ちを呈しています。
長期で保有するには少しリスクが高いかもしれません。
ただ、9月に一括配当の企業ですので、今年中頃から注目しておくのも良さそうです。
最後に
今回は四季報新春号(2022年1集)に新規掲載された株主優待について調べてみました。
長期間保有すると優待価格が5倍に成長する丸山製作所<6316>は長期ホルダー向けで面白そう(魅力的とは言っていない)です。
優待利回りだけで9%を超える一家ホールディング<7127>はクロス取引で人気を集めそうです。
アミファ〈7800〉は9月一括優待なので、先回りで仕込むのが面白そうです。
ただ、今回の新設優待銘柄を長期保有前提で見ると、私自身が買いたいと思う銘柄が無かったのは残念です。
今回は四季報に新規で掲載された優待銘柄についてご紹介しました。
四季報の株主優待欄は面白い情報や新しい発見が満載ですので、これからも追いかけて見ていきたいと思います。