人間は生きていくために必要な生活習慣というものがあります。
歯磨き・手洗い・食事など、赤ちゃんに覚えてほしいことは山ほどあります。
でも、「はやく生活習慣を覚えさせよう」と無理強いするのは逆効果です。
赤ちゃんが嫌がることなく、自然に生活習慣を身に付けさせるためにはどうすればいいのでしょうか。
そこで、今回は赤ちゃんに覚えてほしい生活習慣についてシーン別にご紹介します。
【年齢別】発達にあわせたサポート
赤ちゃんの自発性を尊重することが一番大事!
1歳のしつけ方
赤ちゃんは、1歳くらいになるとパパやママの行動をマネっこするようになります。
マネしだしたタイミングが生活習慣を身に付けさせるタイミングです。
子どもというのは、パパ・ママの行動を遊びながらマネして覚えていきますので、どんどんやらせてあげてください。
まずはどんどんやらせる!失敗してもOK!
2歳のしつけ方
2歳を過ぎる頃には、少しずつ言葉でのコミュニケーションもできるようになってきます。
単語で注意を促すなど、要所要所でアドバイスを入れてさりげなくサポートしてあげてください。
この頃は「自分でできた」という達成感が大切な時期ですので、出来たときは大袈裟に誉めてあげてください。
もしできなかったとしても、上手にできた部分をフォーカスして褒めてあげることが大切です。
とにかく「できた」が大事な時期。褒めて伸ばす戦法です!
3歳のしつけ方
3歳を過ぎたあたりから、さらに言語能力が発達していきます。
この頃からは、「なぜ、こういうことが必要なのか」と行為そのものの意味を考えることが出来るようになります。
そんな時は、物事の理由を説明して、必要なことを教えてあげると納得して自発的にやってくれるようになっていきます。
生活習慣に慣れさせるのは根気が大切です。
最初はスムーズにできないことも多くてイライラすることも多いかもしれませんが、一番の目的は習慣付けです。
気持ちに余裕をもっておおらかな気持ちで接していけば、次第に上手くできるようになりますので焦らないようにしましょう。
論理的思考ができはじめる時期。頭ごなしのしつけはNG!
歯磨きの習慣付けの方法
みんな嫌がる「歯磨き」楽しくをモットーに!
歯磨きの習慣付けは、歯が生え始める生後6ヶ月頃から始めましょう。
離乳食の後に水や麦茶を飲ませて、口の中をサッパリさせてから行います。
最初は歯ブラシなどは使わず、ガーゼ磨きから始めます。
ガーゼで口の周りや歯を優しく拭いて、口の中の刺激に慣れさせることが重要です。
1歳を過ぎて上下の歯が生えてきたタイミングで乳児用の歯ブラシを持たせて慣れさせます。
最初は口の中に入れて遊ぶだけでオーケー!
磨いてきれいにするのはパパ・ママの役目です。
注意点としては、赤ちゃんが歯ブラシを嫌がっているのに無理矢理突っ込まないことです。
嫌がるのを無理にされると、トラウマになって歯磨き嫌いになることも。
2~3歳になってからでも遅くありません。
パパ・ママが仕上げ磨きをする習慣をしっかりつけましょう。
なかなか上手く磨けない場合は工夫も必要です。
鏡で口の中を見せながら磨いたり、ぬいぐるみを使って歯磨きごっこをしてみたりして歯磨き自体が怖くないことだということを分かってもらえるようにしてみましょう。
歯磨きのタイミングは毎食後が理想ですが、最低夕食後の1日1回就寝前にはするようにしておくと後々に助かります。
手洗い・お風呂の習慣づけの方法
手洗いはお手本を見せて。お風呂はオモチャと一緒に入って楽しい時間と覚えさせる。
手洗い
手洗いは病気予防に必要な生活習慣です。
- 「外から帰ってきたらする」
- 「ご飯を食べる前にする」
など、パパ・ママと一緒に洗面所に行って手洗いをしましょう。
一緒に手洗いを行っていれば、2歳前後で習慣化できます。
自分で行けるようになってきたら、踏み台などを用意して、正しい洗い方を教えてあげましょう。
お風呂
お風呂で子どもが嫌がるのが顔にお湯や洗剤が掛かることです。
お風呂嫌いにならないように、お風呂にオモチャを持ち込ませて楽しい経験をさせてあげましょう。
ひらがな表やカタカナ表をお風呂の壁に貼って楽しく勉強の時間にするのも効果的です。
トイレの習慣づけの方法
おしっこの間隔を適宜チェック。できそうだと思ったらトイトレ開始!
トイトレを開始するにはいくつかの条件があります。
まずは、自分でトイレに行けることが絶対条件。
安定して歩けるようになったかをしっかり確認してください。
そしてもう1つ。おしっこの間隔が1~2時間以上空くかを見極めましょう。
歩くのも、おしっこ間隔も大丈夫なら、今度は子どもの「おしっこをしたそうな仕草」の観察です。
子どもによりけりですが、もじもじしたり、ボーッとしたりする仕草が観察できます。
その間隔や様子を参考にして、朝起きた時や食事の前後にトイレに誘導してみましょう。
トイトレで大切なことは、毎日決まったタイミングでトイレに誘導することです。
習慣化することで、自分からおしっこに行きたがるように上手に誘導しましょう。
トイレまでおしっこを我慢できるようになるには膀胱の機能が十分に発達して始めて可能になります。
この機能の成熟は個人差が大きく、2歳~4歳過ぎまでと様々です。
もし、トイトレを始めてみたものの、なかなかトイレまで我慢できないようであれば、一度トレーニングをお休みして、体の機能が整うまで様子見するのも1つの方法です。
あまり無理させてトレーニングを強要すると、心身に負担をかけてしまうので無理なく楽しくを基本に心に余裕をもってさせてあげてください。
食事の習慣づけの方法
手づかみで食べるのはOK!食べる意欲を尊重する。
手づかみで食べることは、自分で食べることのベースになる行為です。
1歳ごろは自分で食べ散らかしながらも自分で食べようとします。
この頃は、無理にフォークやスプーンで食べさせようとせず、手づかみでも食べる楽しみを覚えさせてください。
フォークやスプーンは机の上にそっと置いておくくらいがちょうど良い程度です。
赤ちゃんがそれに気付けば、次第に親の真似をして使うようになってくれます。
2歳を過ぎたあたりから、不器用ながらもフォークやスプーンを使い始めます。
3歳ごろにはお箸にも興味がでてきます。
まだまだ上手く持つことができずに握ってフォークのようにご飯に刺してつかうことも多いですが、頭ごなしに注意はNG!
赤ちゃんの食べる意欲を尊重して、楽しい時間にできるように心がけてあげましょう。
着替えの習慣づけの方法
出来ることをサポートする姿勢を大切にする。
1歳ごろは興味が増えて自分でやりたいことが増える時期です。
この頃からが、自分でお着替えを覚えるチャンスです。
着替えさせるのはパパ・ママの役目ですが、少しずつ着替えのお手伝いを誘導していきましょう。
「お手々だしてくださーい!」
「足を入れてねー!」
なんて声掛けをしながらパパ・ママと楽しくお着替えすることが大切です。
2歳くらいになれば、1歳のころより着替えを自分でやりたがるようになりますが、まだまだ全部自分では難しい時期です。
パパ・ママの手伝いも拒否しがちになりますので、さりげないサポートを心がけてあげてください。
3歳ごろになると、ほとんど自分で出来るようになりますが、服の前後ろが分かりません。
服を着る前に、服をセッティングしたり向きを揃えたりとお膳立てをしてあげると良いでしょう。
1歳から始めたい生活習慣のしつけまとめ
歯磨き・手洗い・お風呂・トイレ・食事・着替えと赤ちゃんがこれから覚えていかなければいけない生活習慣は沢山あります。
もちろん、最初から全部を上手に出来るわけではありませんので、パパ・ママが上手に誘導してあげるよう心がけてあげることで、赤ちゃんは自分でどんどん出来るようになります。
この時期は、自立心も向上していきますのでパパ・ママの手助けを嫌がることもあります。
そんなときでも根気よく、少しずつできることを増やしてあげてください。