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ベビーマッサージは心と体に効果あり!絆が深まる親子生活に。

育児
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王冠すずめ
王冠すずめ

必修!のベビーマッサージ。実は赤ちゃんの生涯の宝になる技術です。

赤ちゃんとの触れあいによって愛着がわくようになるベビーマッサージ。

実は、赤ちゃんだけでなくパパ・ママにも効果があります。

さらに後々の親子関係にまで影響するのをご存じですか?

産後のママが習得したい技術として人気があるベビーマッサージについて、その有効性をご紹介します。

 

ベビーマッサージとは

ベビーマッサージとは「意識的に子どもを見つめ、肌に触れる時間を持つことにて言葉をこえてわかり合おうとする愛着をもつ行為」です。

つまり、日常的に無意識に触っていることやスキンシップとは異なりますし、ただ赤ちゃんをマッサージして刺激を与えるだけの行為と別ものです。

ベビーマッサージの本質は触れあいを通して、赤ちゃんの「育つチカラ」と、親の「育てるチカラ」が育まれることです。

ベビーマッサージの心身の効果と重要性(「母子保健事業で生かすベビーマッサージ」『地域保険』第35巻第6号、P59より抜粋、一部改変)

1990年に米国マイアミ大学医学部で設立されたタッチリサーチ研究所で提唱されているベビーマッサージの定義は「肌と肌との触れ合いを通して新生児や乳幼児の成長と発達を促し、母子(親子)の相互作用と愛着形成を促す効果的なマッサージ方法」としています。

赤ちゃんへの効果

身体的効果

  • 身体的ストレス低下
  • 血行促進、排泄力向上
  • 柔軟性向上、新陳代謝の活発化
  • 良好な体重増加、良好な生活リズムの定着
  • 骨が丈夫になる

精神的効果

  • 心理的ストレス低下
  • 信頼関係が築ける、精神的に安定する

総合的効果

  • 免疫力向上
  • 自己肯定感の向上

身体的効果と精神的効果が合わさることで、免疫力が上がり赤ちゃんの自己肯定感も安定します。

また、新陳代謝が上がることで

  • ミルクの飲みが良くなったり便秘がなくなった。
  • かんしゃくをおこさなくなった。
  • 体重が増えた。
  • なだめやすくなった。

なんてママの声も聞かれます。

 

ベビーマッサージの科学的根拠

体重増加

迷走神経活動を活発化させることによる消化管吸収の促進効果、並びにインスリン、成長ホルモン作用の増加による同化作用の促進効果に関連。

ストレス減少

迷走神経活動の亢進効果に加えて、尿中のノルエビネフリン濃度とエピネフリン濃度の増加により、ストレスホルモンの排出が促進される。

骨が丈夫になる

骨代謝マーカーであるPICPとPTHの増加により骨形成を促進する。

良好な生活リズムの定着

ベビーマッサージの刺激により、夜間のメラトニン分泌を促進し、睡眠覚醒リズムの発達に寄与する。

ママへの効果

身体的効果

  • 身体的ストレス低下

精神的効果

  • 信頼関係・愛着の形成
  • 精神的満足度の向上

総合的な効果

  • 育児の自信がつく
  • 否定的な感情の減少
  • 自己肯定感の向上

その他の効果としては、「赤ちゃんの変化に気づけるようになった」「抱いても嫌がられない」「赤ちゃんがよりかわいく見えてきた」など、数えればきりがないくらいメリットがあります。

特に初めての育児でなにをすればいいか分からないママは、全てが手探りで小さいことで一喜一憂しがちです。

気持ちの浮き沈みが激しいと、ママの精神力はすり減る一方です。

そんなママ達にこそ、ベビーマッサージをして赤ちゃんとのコミュニケーションを密にとることをオススメします。

ママに触れられて喜ぶ赤ちゃんを見るとママの精神状態も安定して育児への不安が少なくなります。

 

いつから始めるの?

ベビーマッサージを始めるのは生後1ヶ月を過ぎたころからが良いでしょう。

厳密にはベビーマッサージを始める明確な時期はありませんが、最初からガッツリとマッサージは控えたほうが無難です。

産まれたての赤ちゃんの肌はとても敏感でデリケートです。

マッサージの刺激に慣れさせるためにも、最初は手足の先端から少しずつ進めていって、慣れてきたら体の中心までマッサージするようにしましょう。

体のマッサージは生後1ヶ月以降から徐々に行うくらいが丁度良いペースです。

もちろん、1ヶ月以降に遅れる分には大丈夫です。

要は早く刺激を入れすぎることで赤ちゃんの負担にならないように注意してもらえば問題ありません。

いつ行うのがいいの?

赤ちゃんへのマッサージは、1日1回15~20分を目安に行います。

赤ちゃんの機嫌も踏まえ、体のパーツ別に1回のマッサージの時間を短くしてもかいまいません。

特にどの時間帯に行うかは、赤ちゃんの機嫌やミルク・睡眠のサイクルで変わってきます。

おすすめの時間帯は、お風呂上がりです。入浴のあとにリラックスした状態でマッサージをしてあげれば寝つきも良くなります。

ベビーマッサージは無理に行う必要性はありません。

ベビーマッサージの本来の目的は赤ちゃんとママの関係性をつくることですので、嫌がる場合や肌トラブルがある場合には不必要です。

また食後も避けましょう。お腹いっぱいの状態でのマッサージは、赤ちゃんにとって負担となります。

赤ちゃんの機嫌が悪い時や嫌がった時には無理せずやめることも大切です。実践することよりも、親子が楽しく行うことが大切なので、マッサージそ強いるのはNGです。

どんな道具があるの?

ベビーマッサージをするための道具は多くありません。

タオル

タオルはマッサージする時に体の下に敷いたり、ベビーオイルを拭き取るために使用します。

ベビーオイル

必ず必要というわけではありません。オイルは植物性のキャリアオイルがオススメです。ベビーマッサージ専用のものもあり。

ママ用のクッション

マッサージ中にママの腰が痛くなるのを防ぐために使用します。

お気に入りのおもちゃ

赤ちゃんは飽き性でなかなかじっとしてくれません。そんな時は赤ちゃんのお気に入りのおもちゃで遊んでもらいましょう。

その他にも、赤ちゃんのお気に入りの童謡を流したり、自然の音を取り入れることで、ママ・赤ちゃん共によりリラックスした空間が作れます。

赤ちゃんにとって、楽しく遊びながらママにたくさん触ってもらう。こんな喜びの時間は他にありません。

マッサージの方法

マッサージをする場所の決まりはありませんが、最初は手や足などの体から遠いところから始めると赤ちゃんは嫌がりにくい傾向です。

始めるときは、必ず「マッサージするよー!」なんて声をかけてから行います。もちろん、事前に赤ちゃんのご機嫌を確認して嫌がらないようなタイミングで始めましょう。

ベビーオイルを使う時は、そのまま赤ちゃんの体にかけるとびっくりしますので、最初に適量を手に取って人肌に温めてあげるとスムーズです。

下肢のマッサージ

① 赤ちゃんの足を、付け根から足首まで左右の手で交互、同時に撫で下ろします。(左右)

② 片方の手で足首を軽く固定して反対の手で軽くつかんでくるくると撫でていきます。(左右)

③ 太ももの裏からふくらはぎまで左右の手で交互、同時に撫で下ろします。(左右)

腹部のマッサージ

① ママの小指が赤ちゃんの頭の方に向くようにして、赤ちゃんのお腹の中心に手の平があたる位置に置きます。のまま上下(赤ちゃんからは左右)にやさしく動かします。このときの強さは、赤ちゃんの体が左右に振れない程度です。押しすぎ注意!

② 赤ちゃんのおへそを中心にして、時計回りに優しく動かします。手の重みだけで不必要な力は加えずに行います。

 

胸部・上肢のマッサージ

① 両手でハートを描くように大きくなぞるように動かします。

② 肩を優しく包み込むように持ち、肩→腕→手首へと動かします。

③ ②の続きでそにまま体の前面、側面を撫で下ろします。

背部・臀部・下肢のマッサージ

① 赤ちゃんをうつぶせにします。骨盤の辺りに手を置き、くるくると円を描くように撫でるように動かします。

② 太ももを包み込むように持ち、くるくると撫で下ろします。

③ 胸部・上肢の③と同じ要領で、肩を包み込むように持ち、肩→腕→手の順番で撫で下ろします。その後、背部から足の裏、脇の下から体の側面をやさしく撫でていきます。

マッサージ中の注意点

マッサージ中も赤ちゃんに声をかけることを忘れないで下さい。

特にマッサージが慣れていない時は、自分の手元に集中しすぎたり、指先に力が入りがち。

声をかけながら優しく触ってあげることで赤ちゃんもリラックスして受け入れてくれます。

また、赤ちゃんの体は筋肉が未発達なので、肩関節や股関節は不安定です。

マッサージで無理に引っ張ったり伸ばしたりすると脱臼の恐れもありますので、あくまでやさしく持つことを意識してください。

アフターケアも忘れずに

ベビーマッサージを終える時には「今日はこれで終わりに」と声をかけて終了しましょう。

言葉は分からなくても赤ちゃんは雰囲気を感じ取れます。ベビーマッサージの目的は親子の関係の構築です。

大人でも急に止められるとびっくりしますよね。赤ちゃんも同じことです。

 

ベビーマッサージはどこで習うの?

初めてのマッサージは心配だと思います。もし、不安に思うのなら各自治体が行っているベビーマッサージ教室などで習うのが良いでしょう。

自治体のホームページや配られている広報に教室の案内が載っています。

ベビーマッサージ教室は、赤ちゃんの年齢で区切られているところがほとんどですので、もしかしたらママ友つくりや子育ての情報交換なんかもできるかもしれません。

ベビーマッサージ教室の注意点

ベビーマッサージが日本で広まったのはこの10〜15年です。

従来は一部の助産師により実施されてきた方法です。

現在では民間の団体が各々に技法を考案して普及させています。

タッチコミュニケーションとしての親子の愛着形成を目指して指導者養成に力を入れて全国的に活動している団体からエステサロンでベビーエステとしてのベビーマッサージなど多岐に渡ります。

名称も「ベビーエステ」「ベビータッチ」「インファントマッサージ」「ベビーあんま」など様々です。

中には認定資格が取れる養成講座として2日で20万円以上かかる事例や1回のベビーマッサージ教室が3000円以上かかる事例もあり、商売のタネにされていたりもします。

ここからは私個人の意見になりますが、

ベビーマッサージを行うのに必要な資格などありません。

ましてやこれから育児にお金がかかる時期に不必要な資格取得はオススメしません。

それだったらこどもチャレンジに入会して生活習慣の勉強をさせてあげて下さい。

少し厳しめの意見かもしれません。

でも、お金は大事です。

不必要な出費を抑えて、赤ちゃんに本当に必要なものを、優先順位をつけて届けてあげるのも、パパ・ママの大切な役割だと思っています。

さいごに

ベビーマッサージは、本来親子が情動を交流し、リラックスした時間と空間を共有することです。

大切なのは、赤ちゃんとしっかり向き合って、気持ちを共有することがもっとも大切なことです。

マッサージの手技にこだわりすぎて、肩肘に力が入りすぎたり、マッサージ自体を無理強いするものではありません。

赤ちゃんとママの関係をより良くしてもらい、良好な信頼関係を構築して頂けたら幸いです。

参考文献・参考図書

・梶美保:高田短期大学紀要第26号,乳児保育におけるベビーマッサージの可能性に関する一考察

・奥村ゆかり:母性衛生51,ベビーマッサージが母子双方のストレス反応に及ぼす効果に関する研究

・田中弥生:母性衛生55,1ヶ月間のベビーマッサージが母親の自律神経活動と心理状態にもたらす効果の検証

・三谷明美:山口県立大学学術情報 第8号,ベビーマッサージが父親・母親の心理的側面・発達的側面に及ぼす影響に関する文献レビューの一考察

・三谷明美:山口県立大学学術情報 第5号,ベビービクスが母親自身に及ぼすストレス反応の検討

・光盛友美:日本小児看護学会誌,養育期における母親の子ども虐待の予防に関する研究: ベビーマッサージを体験した母親と体験していない母親との比較検討

この記事を書いた人

整形外科勤務の白衣の肉体労働者。理学療法士の視点から子育てに関する情報を発信する予定が最近は投資関係の話題ばかり。最近はブロックチェーンゲーム「Walken」の内容を中心に発信。

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