家庭での読み聞かせの実態調査
家庭での読み聞かせの実態調査では、4ヶ月の乳児の居る家庭では6割、2歳児の幼児では9割の家庭が読み聞かせていると回答しています。
近年では、子育て家庭において絵本の読み聞かせの関心は高まる一方で、ほとんどの家庭で行われています。
読み聞かせは、学力向上や読書が好きになるなどのメリットが多く、教育にも効果的ということが分かっています。
その他にも、絵本の読み聞かせ自体の目的として、
- 言語の習得
- 情操を育む(子どもの育ちに関すること)
- 親子の交流を深める(親子関係に関すること)
- 育ちに気付く(親自身に関すること)
- 親が子育てにゆとりをもてるようになること
このように、多岐にわたります。
我が国でも、絵本の読み聞かせに対する取り組みは活発になされています。
2001年に始まった「ブックスタート運動」は、2016年には979市町村で実施されており今後も引き続き注力されていきます。
絵本を選ぶのに悩む
先ほどの実態調査でもわかるように、子どもに読み聞かせしている家庭がほとんどです。
当然、読み聞かせをするためには絵本を買ってこなければなりません。
(この時期のおチビ達は本を破りまくるので図書館レンタルはNG)
我が家もおチビの成長と共に絵本を少しずつ買い足していますが、毎回本選びに悩みます。
実際、本屋に行って絵本を見ていると、その種類の多さに圧倒されます。
親切な本屋さんでは年齢別に整理されている所もありますが、我が家の様にいざ買うとなるとどれを選んだら良いか非常に悩む方も少なくないのではないでしょうか。
どんな基準で絵本を選んでいるの?
参考になる基準があれば、少しは本選びが楽になるのでは、と思い調べてみました。
併せて実際に我が家で読み聞かせをして効果の高かった作品もご紹介します。
世間の親が絵本に期待していること
平成28年に「絵本とともにのんびり子育て」講座を受講した親を対象にしたアンケート調査があります。
この調査では、絵本選びのポイントとして5つのカテゴリーに分類しています。
- 教育的期待
- 子どもの興味、関心
- 子どもの発達段階
- 親の好み
- 世間の評価
文字に起こすと理解しやすい!
教育的期待
子どもの教育やしつけに関することを基準にして絵本を選定します。
例えば、「いただきます」や「おやすみなさい」の挨拶から始まり、片付けやトイレなどのしつけを目的に選ぶものがこの項目に含まれます。
特に、0~2歳児の子どもが嫌がりやすい「お風呂」や「はみがき」などの関する絵本は数多く出版されています。
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我が家のおチビは、お風呂も歯磨きも猛烈に嫌がります。
毎日衝突していますが、おチビが嫌がった時に絵本の話をして誘導したりすると、以外と受け入れてくれます。
毎回すんなりとはいきませんが…
これで少しでもご機嫌で行ってくれるなら御の字です。
(歯磨き列車いつもありがとう!)
子どもの興味・関心
子どもの興味・関心事に関連するような絵本を選ぶ親も多いようです。
子どもがもともと持っている関心事に関連する内容の絵本であれば、絵本自体にも興味が湧くことを狙って選んでいます。
我が家の場合は、「はたらく車」にご執心なので、そこから広げられるように選んだりもしています。
はたらくくるまシリーズは、主人公のショベルカーや消防車が困っている動物たちを次々と助けることでストーリーが展開されていきます。
最後には、助けてもらった動物たちが恩返しをするという「やさしい心を育む」ことができるものです。
(そう考えると、教育的期待も含まれているのかも…)
子どもの発達段階
よく、絵本には「対象年齢」が記載されているものがありますが、それを基準に選定することも大切です。
絵本には、子どもの発達段階にあわせて内容や絵の構成を考えられているものもあります。
こどもの発達段階に合わせて選ぶことで、子どもが絵本自体に興味を示しやすくなるというメリットがあります。
生まれて間もない時期は、目も見えにくいため原色が使われている絵で興味を引きつけたり、オノマトペを使って耳で楽しめるものなど考えて作られています。
そのため、発達段階に応じた絵本を選ぶことは、子どもの興味・関心を引き出すための絵本選びの基準にもなります。
親の好み
読み聞かせをする親の価値観で選ぶことも一つの基準です。
「昔読んだことがある」「自分がおもしろいと思うもの」「絵がかわいい・カラフル」など、
親の好みで選ぶことによって、親自身も愉しみながら読み聞かせをすることができます。
親が楽しんでいる様子は子どもに伝わります。
教育やしつけも大切ですが、親子で楽しい時間を共有するという経験も子どもにとって大切な財産となります。
そのためにも、親が読んでいて楽しい一冊を探してみるのも良いかもしれません。
世間の評判
「人気のある」「売れ筋のもの」「帯の評判やコメント」も選定判断にされていることも確かです。
レビューを参考に選んでいます!
自身の選定基準があいまいだと、人気上位のものや口コミで高評価のものを「とりあえず選ぶ」という傾向があるのも否定できません。
これは、世間の評価に一定の安心感を得ているだけではありますが、この選択はあながち間違いとも言い切れません。
評価の高いものは絵本療法士などのプロや出版社の人の目の肥えた人からの評価でもあることから、イチ素人が適当に選んだものよりはずっと信頼感があります。
ただし、仮に高評価の本だったとしても、自分の子どもに対しても当てはまるわけではありませんので、過信は禁物です。
0歳~2歳児の親が悩む、絵本選びのポイント5選!まとめ
世の中のパパ・ママが選ぶ絵本の傾向は5つ。
【教育的期待】
- 「おやすみなさい」や「はみがき」につながるもの
- 大切なものが分かりやすい話
【子どもの興味・関心】
- 子どもの興味をもったものの内容を含む作品
【子どもの発達段階】
- 字が少ない/絵が大きい
- 色や絵のわかりやすさ、話の内容
【親の好み】
- 昔読んだことがあるもの/自分が面白いと思うもの
- 絵がかわいい/色合いが良い
【世間の評価】
- 人気がある/売れすじのもの/帯の評判やコメント
今回は「絵本選びのポイント」についてご紹介しました。
絵本選びは毎回大変な作業ですが、子どもの将来の可能性を広げるものです。
ぜひ、納得の1冊を選んで頂ける参考になれば幸いです。
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参考文献・図書・サイト
砥上あゆみ:言語表現の基礎を培う0-2歳児の絵本の読み聞かせ,純真紀要(2017)
保育園の保護者を対象とした家庭内における絵本の利用状況に関する調査
藪中征代:乳児をもつ養育者の絵本に関する考えと環境についての考察